Simcenter Femap with Nastran
デスクトップ構造解析プログラム
Simcenter Femap with Nastran 製品概要
Simcenter Femap with Nastranは、解析ソルバー「Simcenter Nastran」とプリポストプロセッサ「Simcenter Femap」とを統合した構造解析ソリューションです。
Nastranは米国航空宇宙局(NASA)が開発した汎用解析プログラムで、1970年代に宇宙ロケットの開発に利用され、50年以上にわたって航空宇宙、防衛、自動車、船舶など、ほとんどあらゆる業種で厳しい要求にこたえ続けてきた高い信頼性と実績を持ちます。Simcenter Nastranは、Siemensが開発、管理所有するプログラムで、Nastranの高い信頼性と実績をそのまま継承し、最新のCAE解析技術を導入して進化しつづける高機能・統合的な有限要素法ソルバーです。
一方、Simcenter Femapは、有限要素法解析のための汎用CAEプリポストプロセッサで、Nastran用のプリポストプロセッサとして1985年に生まれました。Windowsデスクトップ上で高度なCAEを行うために、CAE技術者が自ら作り出したソフトウェアです。使いやすく、CAEで必要な機能はもちろん、CAEで本当に欲しい機能が備わっています。
Simcenter Femap with Nastranは、解析ソルバー「Simcenter Nastran」とプリポストプロセッサ「Simcenter Femap」とを統合することで、CADデータからの解析モデル作成、解析、結果表示の一連の作業を、1つのソフトウェア、1台のPCで実現します。
Simcenter Femap with Nastranで提供する解析機能
※Desktop Extensionとは
Simcenter Femap with Nastranでは、Femapを介さずに、直接Simcenter Nastranを実行することも可能ですが、その際、入力ファイルに以下の制約があります。
- 解析実行するPCと同じPC上のFemapから書き出した入力ファイルであること。
- Femapから書き出した後に編集が加えられていないこと。
Desktop Extensionは、この制約を外すことができるオプションです。例えば下記の場面でDesktop Extensionを活用いただけます。
- 過去のNastran入力ファイルやサプライヤーから提供された入力ファイルを、Femapを介さずに直接Simcenter Nastranで解析実行する。
- 入力ファイル内の物性値などを直接テキストエディタで編集して、そのままFemapを介さずにSimcenter Nastranで解析実行する。
※RDMODESとは
Recursive Domain Lanczos Method の略で、大規模な固有モード解析に対して構造分割テクノロジを使用する並列機能です。
標準的なランチョス法と比較し、一般に、精度を落とし少ないモードを計算することで、パフォーマンスを向上させます。
多数のモードで構成される大規模モデルに対して効率的に解析することができます。
Simcenter Femap with Nastranで提供するプリポスト機能の特徴
Simcenter Femap with Nastran 製品詳細
※ご興味のある解析機能、詳細をご覧になりたいプリポスト機能をクリックしてください。
線形静解析
静的な荷重が作用し、力学的なつり合い状態にある構造物の変形や応力、ひずみ、反力などを求めることができます。時間変化しないか、ほとんど変化しないような荷重を支える構造物の強度評価や変形の度合いを知ることができます。建物の自重変形や、支持構造の強度評価、精密位置決め装置の安定度の評価などのほか、ほとんどの構造物の設計評価に使えます。
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アセンブリ構造の線形解析
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複合材構造の線形解析
- 温度荷重を入力でき、熱変形や熱応力の検討もできます。熱膨張、熱収縮のほか、材料特性の温度変化も考慮可能です。熱伝導解析の結果をもとにして熱応力解析を行うことも可能です。
- 線形コンタクト機能により、摩擦を含む接触面の模擬が可能です。複数の部品がねじなどで固定されているような構造物も解析できます。接触力を求めることもできます。
- 不整合メッシュを結合する固着機能も使用できます。
- 非拘束の構造物の解析を行う慣性リリーフ機能を使用できます。
- 等方性材料、異方性材料、積層材料を扱えます。
搭載モジュール:Simcenter Femap with Nastran Basic
製品詳細のTOPに戻る非線形解析
形状変化や材料の変化を考慮した解析を実施します。形状変化を考慮した解析は外部からの力によって解析対象が変形し、変形した状態での力が均衡する様子を計算します。これは幾何学的非線形性を考慮した解析と呼ばれます。
材料の変化は、材料の硬さの変化や、降伏中および降伏後の特性をモデル化します。さらにゴムのような大変形する材料に関して、幾何学的非線形性を考慮して剛性や応力、ひずみの関係をモデル化し表現できます。
搭載モジュール:Simcenter Femap with Nastran Basic, Simcenter Femap with Nastran Multistep Nonlinear
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接着剤の剥離
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ゴムOリングの圧縮
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スナップフィット弾塑性接触
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プラグ構造の差し込み強度解析
Basicモジュールでベーシック非線形解析を提供します。さらに、Multistep Nonlinear モジュールで高度な非線形問題を考慮したマルチステップ非線形解析を提供します。
機能比較表 ベーシック非線形vsマルチステップ非線形(○可 ×不可)
ベーシック非線形 | マルチステップ非線形 | |
---|---|---|
大変形 | ○ | ○ |
大ひずみ | ○(超弾性のみ可) | ○ |
大回転 | × | ○ |
接触 | ×(点接触・線接触のみ可) | ○ |
固着 | ○ | ○ |
接触面伝熱 | × | ○ |
塑性材料 | ○ | ○ |
非線形弾性材料 | ○ | ○ |
温度依存弾塑性 | × | ○ |
ひずみ速度依存弾塑性 | × | ○ |
応力硬化(繰返し)弾塑性 | × | ○ |
鋳鉄材料 | × | ○ |
土壌・岩石弾塑性 | ○ | × |
超弾性材料 | ○ Mooney-Rivlin |
○ Mooney-Rivlin Hyperfoam Ogden Mullins effect 粘弾性効果 |
クリープ・粘塑性解析 | ○ | ○ |
温度依存クリープ材料 | ○ | ○ |
ガスケット材料 | × | ○ |
外部定義クリープ則 | × | ○ |
クリープ陽解析法 | × | ○ |
異方性クリープ | × | ○ |
粘塑性効果(Visco-Plastic effect) | × | ○ |
自動時間刻み | × | ○ |
非線形静解析 | ○ | ○ |
非線形ソルバ | Sparse | Sparse MUMPS PARDISO Skylibe |
要素反復ソルバ | × | ○ |
並列ソルバ | ○ SMP |
○ SMP DMP |
非線形過渡解析 | ○ | ○ |
時間積分ソルバ | Newmark | Newmark HHT 正則化アルファ 修正正則化アルファ 正則化中間点 |
非線形座屈 | ○ | ○ |
ボルトプリロード | × | ○ |
差分剛性 | ○ | ○ |
異方性材料 | ○ | ○ |
積層材料 | ○(2Dのみ可) | ○ |
せん断パネル | × | ○ |
要素の生・死 | × | ○ |
粘着要素 | × | ○ |
キネマティックジョイント | × | ○ |
フレキシブルスライダ | × | ○ |
周期対称解析 | × | ○ |
回転軟化 | × | ○ |
クラック進展(J積分) | × | ○ |
初期ひずみ/応力 | × | ○ |
ユーザー材料サブルーチン | × | ○ |
熱伝導解析
定常的な、あるいは、非定常(時間依存)の発熱などの熱荷重が作用するときの温度分布を調べたり、熱の流れ方を確認したりできます。熱応力解析を行うときの元になる温度分布を計算で求めることができます。
固体熱伝導のほかに、空気や水などの流体による対流熱伝達、輻射による熱流束、相転移を考慮した包括的な解析が可能です。
構造体同士の接触あるいは固着面間の熱伝達、構造体と周囲の対流/輻射の解析を行うことができます。
対流は強制対流や自由対流を考慮することができます。
輻射では空間熱放射もしくは域内熱輻射を考慮することができます。また、多数輻射域の複雑な輻射条件にも対応できます。輻射では形態係数を自動的に計算できます。
搭載モジュール:Simcenter Femap with Nastran Basic
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回路基板の熱伝導解析
動的応答
時刻歴荷重や振動などに対する、構造物の動的な特性を評価することができます。Simcenter Femap with Nastranでは、時間領域と周波数領域の解析に対応しています。
Basicモジュールでは、固有値解析を提供し、Advancedおよび Dynamic Responseモジュールでは、複素固有値解析、線形過渡解析、周波数応答解析、スペクトル応答解析、ランダム応答解析を提供します。
搭載モジュール:Simcenter Femap with Nastran Basic, Simcenter Femap with Nastran Advanced, Simcenter Femap with Nastran Dynamic Response
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液体タンクのスロッシング
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ランダム応答 加速度PSDグラフ
固有値解析
構造物の共振周波数と、正規化した非減衰共振時の変形形状(モード形状)を求めることができます。
共振周波数とモード形状の他、固定点反力や有効質量、モード寄与率(刺激係数)なども計算できます。構造物に振動が作用する場合、共振が発生すると振幅がどんどん大きくなり、破壊する場合があります。また、楽器など共振を利用したものでは倍音などで共振するように構造を検討する必要があるでしょう。このような場合に固有値解析は有効です。応力による固有値の変化(差分剛性)を考慮した解析も可能です。熱荷重や機械荷重、ボルト荷重などによる静解析結果を構造の差分剛性として取り込んで固有値解析が可能です。
複素固有値解析
減衰を考慮した固有値解析です。固有振動数に対する減衰の効果を考慮して固有値解析が可能です。構造の伝達関数を評価したり、パッシブダンパなどの振動制御設計に利用できます。減衰特性を調整し、動的応答の範囲を抑えるような場合に有効です。
線形過渡解析
動的な荷重が作用した場合の構造の時間領域での応答を計算します。時間変化する荷重が作用し、減衰を考慮した構造物の変形や応力、ひずみを時刻歴ごとに計算できます。計算手法として直接法とモード法を利用できます。
応答スペクトル解析
線形過渡解析の応用解析のひとつとして、スペクトル応答解析に使用する応答スペクトルを算出します。
全体構造に対して時刻歴応答解析を行い、この結果得られる全体構造内の各ノードに関する時刻歴応答から床応答曲線を算出します。
スペクトル応答解析
スペクトル応答解析は、大きな構造物に時刻歴の励振が作用したとき、その構造物に取り付けられた相対的に小さなコンポーネントの予測される最大応答を求めることができます。応答スペクトル解析で得られた最大負荷を、固有モードの応答重ね合わせとして近似計算し、変形や応力、ひずみなどが得られます。これらは設計上予測される最大負荷とみなすことができます。スペクトル応答解析の結果は主に強度設計に使用されます。複合的な振動にさらされる構造物の強度や安定度の評価に利用されます。
周波数応答解析
単一周期の正弦波加振に対し、減衰を考慮した定常応答を計算することができます。励振周波数は帯域で指定でき、同時にたくさんの励振周波数とそれぞれへの応答を計算できます。例えば、モーター支持構造など、正弦波振動を受ける構造物の動的安定性を調べることができます。
結果として、変位、速度、加速度、ひずみ、および成分応力のスペクトル成分を得ることができます。解析結果には位相情報も含まれます。計算手法としてモード法と直接法を利用できます。
ランダム応答解析
周波数応答解析の一種としてランダム振動に対する構造の応答を解析することができます。ランダム応答解析はPSD(パワースペクトル密度)で与えられた励振に対する構造の応答をPSD値で与えます。このほか、クロッシング値や自己相関関数、相互相関関数なども計算できます。例えば、ロードノイズを受ける車体の動的特性や繰返し荷重に対する強度評価など、ランダムな振動を受ける機器の設計に使用できます。
製品詳細のTOPに戻る構造最適化
Simcenter Femap with Nastran では、パラメトリック最適化とトポロジ最適化による構造最適化が可能です。
Design Optimizationモジュールでパラメトリック最適化を提供し、Topology Optimizationモジュールでトポロジ最適化を提供します。
搭載モジュール:Simcenter Femap with Nastran Design Optimization, Simcenter Femap with Nastran Topology Optimization
パラメトリック最適化
板厚や縦弾性係数など基準とするパラメータを設定し、目的や制約を満たす最適なパラメータを求めることができます。効率的に性能基準を満たす寸法の製品を設計できるので、製品設計の改善にともなう負担を軽減します。
-
ゴルフクラブの設計
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オートバイのフレーム設計
トポロジ最適化
最適化対象とする各要素について設計変数を作成し、目的や制約を満たす最適な材料の配置を求めることができます。重量や許容応力などの与えられた設計要件を満足する構造を求めることができます。
航空シートブラケットの軽量化
スーパーエレメント
スーパーエレメントは、複数の部分モデルを全体モデルに構成して解析したり、あるいは、部分モデルに全体モデルからの境界条件を戻したりするための手法です。大規模なモデルを複数の部分に分割して処理した後、それらを組み上げる形で、通常では困難な大規模な解析を行うことができます。
また、モデルの詳細を見せることなく、拠点間あるいは会社間でのモデル共有が可能になるため、情報セキュリティの強化にも利用できます。
搭載モジュール:Simcenter Femap with Nastran Advanced
全体モデルとの結果比較
空力弾性
構造と流体(おもに気流)との連成による運動や力を計算できます。空力弾性解析はおもに固定翼航空機(飛行機)の設計を前提として発達した空力理論に基づきます。空力弾性解析には、主に定常的な特性を計算する静的空力弾性解析と、過渡や制御特性を同時に考慮する動的空力弾性解析に分かれます。
静的空力弾性解析では、フラッタや音速以下の流れに対する空力微係数の計算ができます。さらに各部の変形や空力分布の計算ができます。高速飛行で発生する空力モーメントによる静的な翼のねじれ(ダイバージェンス)が発生する速度の計算が可能です。
動的空力弾性解析ではフラッタと干渉、さらに制御面の変化や制御系との組み合わせた効果について解析できます。
搭載モジュール:Simcenter Femap with Nastran Advanced
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主翼の変形
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航空機のフラッタ振動
ローターダイナミクス
ローターダイナミクス解析では、回転運動の慣性力やジャイロ効果による剛性変化を考慮した解析が可能です。危険速度や振れ回り運動、アンバランス励振応答、軸受けの振動を解析します。1D線要素でモデル化したローターを固定座標系で解析することに加え、3Dソリッド要素や、固着でのモデリング、回転座標系の適用が可能です。
軸受けについては、従来のばね・ダンパー軸受けの他に、軸受けの寸法と流体物性値を定義するだけですむ流体動圧軸受け、スクイズフィルム軸受け、転がり軸受けを利用することができます。また、実験データから回転速度依存、もしくは軸位置(クリアランス)依存の剛性・減衰テーブルをカスタマイズで定義する軸受けモデルを利用することができます。
ファンロータのキャンベル線図
- 回転荷重や突風荷重のマニューバ解析を行うことができます。
- 複素固有値解析で、臨界回転速度、振れ回り方向、キャンベル線図を求めることができます。
- 周波数応答解析で、アンバランスやアライメント荷重の同期・非同期応答を解析することができます。
- 非線形過渡解析によりアンバランスやアライメント荷重の過渡応答を解析することができます。
- 固定座標系または回転座標系を利用し、1D/3D要素で対称・非対称回転体を解析することができます。
- 流体軸受け動圧、流体フィルム軸受け、転がり軸受け、軸位置/回転速度/支持力依存の剛性・減衰で定義する軸受けを利用することができます。
搭載モジュール:Simcenter Femap with Nastran Rotor
並列処理
Simcenter Nastranでは、以下の2つのタイプの並列処理が可能です。
- メモリ共有型並列処理(SMP)
- メモリ分散型並列処理(DMP)
SMPはSimcenter Nastran Basicライセンスで利用できます。
DMPはSimcenter Nastran Advanced Dynamicsライセンスで利用できます。
搭載モジュール:Simcenter Femap with Nastran Basic, Simcenter Femap with Nastran Advanced
メモリ共有型並列処理(SMP)
SMPとは、Shared Memory Parallel Processing(メモリ共有型並列処理)の略で、1つのマシンでメモリを共有しながら並列処理するものです。
SMPは利用が簡単で、スレッド数を指定するとそのまま実行が可能です。
メモリ分散型並列処理(DMP)
DMPとは、Distributed Memory Parallel の略で、ネットワーク結合された複数のマシンで計算処理を実行するものです。DMPではモデルを完全に独立して解析処理します。そのため、DMPは特に規模の大きな解析でメリットが生まれます。
カスタマイズ
DMAP(Direct Matrix Abstraction Programming)は、Simcenter Nastranの内部関数を直接制御し、様々な処理を実現する機能です。通常の構造解析機能の結果について、ユーザー独自の処理機能を追加したり、制御系をモデル化したり、あるいは完全に内部の計算処理ルーチンを制御してまったく違った用途に利用することも可能です。
DMAPはSimcenter Nastranの解析処理を自由に変更することができます。通常の解析処理はDMAPで記述されているので、これを変更してユーザー独自の計算処理を追加したり、通常は得られない解析結果を出力させたりできます。
Simcenter Nastranの内部計算の多くは大規模なマトリクス演算です。DMAPを自由に使用することによって、本来の解析機能とは異なる用途で使用できます。大規模なマトリクスの固有値問題を解いたり、マトリクスを対角化したりする機能を組み合わせると様々な多変量の解析が可能になります。
DMAPはFORTRANでのプログラミングを意図しており、別途FORTRANなどのプログラム言語が必要になります。
搭載モジュール:Simcenter Nastran Advanced
製品詳細のTOPに戻る主要CADフォーマットに標準対応
Simcenter Femapには、主要なCADデータを読み取るトランスレータが標準装備されています。
読み込みたいフォーマットごとに追加料金が課されるということはありません。標準機能で各種フォーマットのデータを読み込むことができます。
対応しているジオメトリフォーマットと最新サポートバージョン(Femap2306時点)
ジオメトリフォーマット | 拡張子 | 最新サポートバージョン |
---|---|---|
ACIS | .SAT | ACIS 2023.1 |
Parasolid | .X_T | Parasolid 35.1 |
STEP | .STP | AP 203(1994-Edition1) AP 203Edition2 AP 214(Geometry Only) AP 242(Minimal) |
IGES | .IGS | IGES 4.0-5.3 |
JT | .JT | JT 11.3 |
DXF | .DXF |
対応しているCADソフトウェアフォーマットと最新サポートバージョン(Femap2306時点)
CADソフトウェアフォーマット | 拡張子 | 最新サポートバージョン |
---|---|---|
CATIA V4 | .MDL/.EXP/.DLV | CATIA 4.1.9-4.2.4 |
CATIA V5 | .CATP | CATIA V5-6R2022 |
CATIA V6 | .3DXML | CATIA V6 R20 |
Creo(旧Pro/Engineer) | .PRT/.ASM | Pro/Engineer 16-Creo5 |
NX | .PRT | NX version 2306 |
SolidWorks | .SLDPRT/.SLDASM | SolidWorks 2022 (SPO) |
Solid Edge | .PAR/.PSM/.PWD/.ASM | Solid Edge 2023 |
Inventor | .ipt/.iam | Inventor 2023 |
Rhino | .3dm | Rhino7 |
対応しているファイル形式
ファイル形式 | 拡張子 | |
---|---|---|
Stereolithography | .STL |
柔軟なジオメトリ作成・編集機能
Simcenter Femapは、Parasolidジオメトリエンジンを搭載しています。Parasolidは多くのCADアプリケーションで採用されているジオメトリモデリングエンジンです。そのため、CAEプリポストプロセッサ―にも関わらず、柔軟なジオメトリの作成や編集を実現する各種機能を備えています。
自動クリーンアップ
インポートしたCADデータは必ずしも“きれいな”データとは限りません。Simcenter Femapの自動クリーンアップ機能では、インポートしたCADデータを自動で“整理”できます。例えば、インポート時に発生した可能性のある、無意味なフィーチャを自動的に取り除くことができます。
また、入力したメッシュサイズに基づいて、メッシュ品質に悪影響を及ぼす可能性のある細長いサーフェスなどを自動修正する機能もあります。
柔軟なジオメトリ作成・編集機能のTOPに戻るクリーンアップ(形状編集)
解析上、不要なフィレットや、穴、小さなサーフェスなどを削除したりすることが可能です。自動クリーンアップと異なり、よりきめ細かな編集を行うことができます。
柔軟なジオメトリ作成・編集機能のTOPに戻る1D・2Dモデル作成
ポイント、直線、円弧、円、スプライン曲線、サーフェスを作成することができます。サーフェス同士の交差曲線をとったり、サーフェスへのカーブの投影などが可能です。
ライン、アーク、サークル、 スプライン
サーフェス
穴周りにカーブをオフセット
サーフェスにカーブを投影
柔軟なジオメトリ作成・編集機能のTOPに戻る3Dモデル作成
基本形状(直方体、円筒、円錐、球)の作成、サーフェスの押出によるソリッド作成、ブーリアン演算が可能です。フィレット作成や面取りも可能です。
サーフェスを経路に沿って押し出し
サーフェス間に押し出し
柔軟なジオメトリ作成・編集機能のTOPに戻る中心線作成
ソリッドジオメトリから中心線カーブを作成できます。例えば、計算コストを減らすためにビーム要素モデルを作成したいとき、ソリッドから簡単に中心線にカーブを作成できます。
柔軟なジオメトリ作成・編集機能のTOPに戻る中立面作成
ソリッドジオメトリから中立面サーフェスを作成できます。例えば、計算コストを減らすためにシェル要素モデルを作成したいとき、ソリッドから簡単にサーフェスを作成できます。Femapでは中立面作成のための各種オプションが用意されております。
柔軟なジオメトリ作成・編集機能のTOPに戻る複数面結合
複数のサーフェスを結合させて、一つにする事ができます。結合するので複数のサーフェス同士の結合部でメッシュが自動的につながります。これによりシェルメッシュモデルの作成が効率的に行えます。
柔軟なジオメトリ作成・編集機能のTOPに戻るメッシュから作成
既存のシェルメッシュからサーフェスを作成できます。元となるジオメトリが無い場合にサーフェスを作成することで、CADデータを得たり、リメッシュを容易にしたりすることができます。
柔軟なジオメトリ作成・編集機能のTOPに戻る形状変更
ソリッドジオメトリのフィレット半径や、リブ厚み、穴径などのサイズを容易に変更できます。CADソフトを使わずに簡単な形状編集が可能です。メッシュが作成されていれば、形状変更に伴ってメッシュもリメッシュされます。
穴 (橙) の半径とフィレット (緑) 半径を変更
壁(緑)を回転、リブ(赤)を外側へ移動、ボスの高さを延長
柔軟なジオメトリ作成・編集機能のTOPに戻る強力なメッシュ機能
ジオメトリ上、または、ダイレクトに有限要素メッシュを生成できます。対応する要素タイプは次の通りです。
線タイプ | ロッド、チューブ、バー、ビーム、リンク、カーブドビーム、カーブドチューブ、スプリング/ダンパ、DOFスプリング、ギャップ、ベアリング、ギヤ、フーリエ |
---|---|
平面タイプ | プレート、平面ひずみ、平面応力、曲げ、膜、積層、せん断パネル、軸対称シェル |
ボリュームタイプ | ソリッド、軸対称ソリッド、積層ソリッド、粘着ソリッド |
その他 | 質量(質点)、剛体、スライドライン、溶接/ファスナ、接地スプリング/ダンパ、接地DOFスプリング、質量マトリックス、一般マトリックス、Nastran一般マトリックス |
材料モデルの豊富なサポート
等方性、直交異方性、異方性、超弾性、流体などのタイプを利用できます。また、ソルバ特有の材料モデルを設定することも可能です。
梁断面のモデリング、性能の計算機能
I型、L型など、代表的な断面が用意されており、寸法を指定するだけで梁断面を定義できます。そして、その特性をFemapが自動計算します。用意されている断面形状の他にも、ユーザー独自の断面定義も可能です。梁のモデリングを効率的に行うことが可能です。
平面メッシュ生成
高速な平面メッシュ生成が可能です。メッシュパターンも、フリーメッシュ、マップドメッシュ、ボディメッシュなど用意されており、オプションも数多く用意されています。
シェル要素の細分化
シェル要素を対話形式でマウスドラッグにより簡単に細分化することができます。また、個々の要素をパターン指定して分割していくことも可能です。
選択範囲を一斉に分割
個々の要素をパターン指定で分割
メッシュの移動
節点をドラッグしてメッシュを移動させることができます。例えば、メッシュ品質を目で見ながら改善することが可能です。
4面体メッシュ
完全自動の高速4面体ソリッドメッシュテクノロジーにより、高速で正確なメッシュを確実に作成します。メインのメッシャーに加え、ボディメッシャーを使用することも可能で、ユーザー好みのメッシュを生成することができます。
6面体メッシュ
複雑な操作を行うことなく、高品質の6面体メッシュを半自動的に生成できます。また、メインメッシャーの他に搭載されている6面体ボディメッシャーを使うと、すべて6面体にはせずに、4角錐や4面体や3角柱を混ぜながらなるべく6面体メッシュを自動生成することもできます。
6面体メッシュの細分化
6面体メッシュを簡単に細分化できます。
赤色の要素を細分化
フィーチャ抑制
メッシュ品質に悪影響を及ぼす可能性のある、細長いサーフェスなどを無視してメッシュ生成することも可能です。
遷移領域への4角錐メッシュ自動生成
4面体メッシュと6面体メッシュの接続部に4角錐メッシュを自動生成することが可能です。
マップドメッシュ
対辺等分割のマップドメッシュを作成できます。綺麗な格子状のメッシュをつくることで解析精度を高めることができます。また、扇形のメッシュを生成することも可能です。
アセンブリモデルの接触自動検出
接触しているジオメトリを自動的に検出できます。それにより固着や接触を簡単に設定することができます。
接触箇所を自動検出して自動設定
メッシュ品質チェック
メッシュの品質は解析結果に大きな影響を与えます。Simcenter Femapでは、Femap独自の基準によるメッシュ品質チェックと、Simcenter Nastranの基準によるメッシュ品質チェックの2種類を行うことができます。また、品質を満たさなかったメッシュはグループ化して、その後の確認や修正を容易にすることができます。
特定のメッシュ品質を満たさない要素を簡易的に探してハイライトすることも可能です。
メッシュ品質でコンター表示して画面で確認することも可能です。
製品詳細のTOPに戻るきめ細かな境界条件機能
各種荷重条件をサポート
力、モーメント、強制変位、加速度、温度など各種荷重条件をサポートしています。
直接値を入力する以外にも、数式による荷重定義が可能で、例えば水圧などの座標値によって変化する荷重を数式で入力することが可能です。他にもデータサーフェス機能(座標とデータの関係を各種方法により定義する機能)により、空間上の位置にデータを配してその値を参考に荷重を与えることも可能で、複雑な荷重条件にも対応することが可能です。
結果を荷重に変換
解析で得られた結果を新規に荷重として変換することができます。例えば、熱伝導解析で得られた温度分布の結果を温度荷重に変換することで、熱と構造の連成解析が可能になります。
メッシュが異なっていても補完してマッピングできたり、ノードの結果値をエレメント荷重に変換(その逆も可能)できたりと、柔軟な荷重への変換が可能です。
ジオメトリベースの境界条件設定が可能
荷重/拘束条件は、ジオメトリに対して定義することが可能です。ジオメトリに対して定義することで、メッシュを再作成した場合でも、再度、荷重/拘束条件を定義しなおす必要がなくなり、そのまま利用できます。
ジオメトリに対して定義された荷重/拘束条件は、解析入力ファイル生成時に自動的にメッシュに割り当てられます。また、予め、どのようにメッシュに割り当てられるのかを確認することができます。
製品詳細のTOPに戻る主要ソルバーに標準対応
Simcenter Femapでは、主要な構造用有限要素解析ソルバーのインターフェースを標準でサポートします。解析用途によってさまざまなソルバーを使用している場合でも、安心してFemapに統一できます。
対応しているソルバーインターフェースと最新サポートバージョン(Femap2306時点)
解析ソフトウェア | 最新サポートバージョン |
---|---|
ABAQUS | ABAQUS 2023 |
ANSYS | ANSYS 2023 R2 |
I-DEAS | I-DEAS 11.0 |
LS-DYNA | LS-DYNA R13.1.0 |
MSC Marc | MSC Marc 2005 |
Simcenter Nastran(NX Nastran) | Simcenter Nastran 2306 |
Autodesk Nastran(NEi Nastran) | Autodesk Nastran 2019 R2 |
MSC Nastran | MSC Nastran 2021 |
MSC Patran | 2.5+ |
CAEFEM CDA/Sprint CFDesign SINDA/G | – |
ALGOR | ALGOR11 |
CDA/Sprint1 | – |
COSMIC NASTRAN | – |
COSMOS | COSMOS 1.71 |
CSA/NASTRAN | CAS/NASTRAN 98 |
GENESIS | GENESIS 2.0 |
ME/NASTRAN | – |
MSC/pal2 | MDA/pal2 v.4 |
mTAB*STRESS | mTAB*STRESS 6.1 |
SSS/NASTRAN | – |
STAAD | STAAD 2.1 |
STARDYNE | STARDYNE 4.41 |
UAI/NASTRAN | UAI/NASTRAN 20 |
weCan | weCan 5.0 |
豊富なポスト処理機能
コンター表示
Simcenter Femapでは、ノード値やエレメント値、平均値や最大値/最小値、コンターの不連続性の設定、コーナーデータ使用の切り替え、特定グループのみコンターなど、きめ細かなコンター表示設定が可能です。
クライテリア
要素ごとに色分けして表示します。ある結果値以上や以下、特定範囲の要素のみを表示することもできます。
コンター矢印
色付きのベクトル図を描くことができます。例えば主応力のベクトル図を描くときに使用でき、力がどのように伝わっていくのかをよく理解することができます。
最大主応力、最小主応力のベクトル図
ビームダイアグラム
線要素に対して色付きの線図を描くことができます。せん断力図や曲げモーメント図を描くのに使用できます。
ビーム断面応力表示
梁要素は1次元の要素ですが、梁要素断面に働く応力を表示することができます。線要素であっても、断面内の応力を確認することができます。コンター表示、ベクトル表示することができます。
アイソサーフェス
等値面を表示します。表示する面は、マウス操作で動的に制御することも可能です。ある値以上、もしくはある値以下の等値面のみを表示することも可能です。
セクションカット
任意断面でカットしてコンター図を表示します。断面をマウス操作で動的に移動させたり、複数断面を定義することも可能です。
ストリームライン
ストリームライン表示は、流体の流れを視覚化に効果的な流線を表示する機能です。
トレース
ノード位置の履歴を結んでトレースラインを表示します。過渡解析や非線形解析の変位履歴の視覚化に効果的です。
フリーボディ
フリーボディ機能では、力やモーメントといった荷重がどれくらいかかっているのかを図示することができます。ノードにかかる荷重、指定面での荷重など設定できます。指定面をダイナミックに移動して荷重の様子を確認したりすることも可能です。構造が受ける力やモーメントの様子を表示することで、より直感的な理解を助けます。
レポートジェネレータ
Microsoft Wordに接続してドキュメントを自動作成します。
情報、目次、モデル情報、荷重拘束条件、結果などをレポート
応力線形化
ASMEコードの応力分類のピーク応力計算に関する線形化を実行します。ASMEのボイラーおよび圧力コード2007 sec.Ⅷ,div.2,Annex5.1”LINEARIZATION OF STRESS RESULTS FOR STRESS CLASSIFICATION”に基づきます。
圧力容器内の各ラインでの応力線形化
画像保存、動画保存
解析結果の画像や動画を出力することも可能です。画像は、png, bmp, jpeg, tiff, gifで出力でき、動画は、gif, aviで出力できます。また、JT形式で出力することができ、SiemensのJT2Go(無料JTファイルビューア)を利用すれば、Femapを利用できない状況でも、JT形式ファイルを開くことでモデルや結果を簡易的に表示することができます。
JT形式ファイルをビューワソフトで表示
データテーブル
結果をテーブルで表示します。昇順、降順をワンクリックで切り替えたり、選択した要素等をハイライト表示することができます。テーブルの内容は、コピーして別ソフトにペーストしたり、Excelへ送信することが可能です。
なお、データテーブルは、結果の他にも要素や節点、サーフェスの情報など様々なデータをリストすることも可能です。
チャート
結果をグラフ表示します。豊富なグラフタイプが用意されています。フォントサイズや色、マーカーの種類、最大値最小値表示、ラベル表示など表示制御機能も豊富です。さらに、グラフ作成時に座標変換や複素数展開も可能です。作成したグラフはコピーして別ソフトにペーストしたり、Excelへ送信することが可能です。また、グラフ上でクリックした結果を画面上のモデルと同期して表示することも可能です。
アウトプットデータの処理
得られた結果について、2つの結果を結合させたり、複数の結果を線形結合させたり、RSSを計算したり、最大または最小の結果を各エンティティについて複数の結果の中から抽出することができます。また、エレメント出力の結果をノード出力の結果に変換することも可能です。さらに、誤差評価機能により解析結果の精度評価に利用することもできます。
結果の自動計算
これは「ソルバーから出力されないが必要」な結果をFemapが自動計算する機能です。ソルバーから出力される結果をもとに、ユーザー独自に評価のための結果を作成している場合、その手間を省くことができます。
例えば、以下のような計算をすることができます。
・シェル要素TopとBottomの結果から最大値を抽出した結果を自動で作成。
・各プライの結果から最大値を抽出した結果を自動で作成。
・ビーム要素やバー要素のVonMises応力結果を自動で作成。
・既存の結果から、解析を再実行せずに異なる積層破壊理論の結果を作成。
用意されている標準の計算タイプ以外にも、ユーザー独自の計算方法やAPIスクリプトを利用した結果作成を定義することもできます。
使いやすいユーザーインターフェース
Simcenter Femap は、わかりやすい階層型のメニューコマンドを基本としているため、初心者でも取り扱いが容易です。また、メニューコマンドはすべてショートカットアイコン化が可能で、さらに、メッシングやポスト処理など特定の操作に関するメニューをまとめたツールが提供されており、より効率的な作業が可能になります。初心者から上級者まで、レベルに応じた使い方のできるユーザーインターフェースになっています。
ひとつのソフトウェア上で、ジオメトリの編集、メッシュ生成、結果処理とすべての操作を一つのモデルに対して行えますので、わざわざジオメトリ編集専用のソフトを立ち上げ、その後メッシュ専用のソフトを立ち上げ、その後結果処理専用のソフトを立ち上げといったような操作は不要です。解析に必要なファイル数も最小限に抑えられて、非常にシンプルです。また、ユーザーインターフェースもマニュアルも日本語に対応しています。
ひとつのソフトウェア、ひとつのファイル上ですべて操作
メニューバー
すべてのコマンドが格納されている最も基本となるメニューバーです。Officeソフトのようなデザインにより、初めてでも違和感なく操作できます。各メニューの階層は3階以内に収まっており、シンプルでわかりやすくなっています。また、モデル作成から結果処理までの流れが、左から右に向かってメニューを操作をしていくことで完了するようにわかりやすく配置されています。メニューバーの配列や内容はカスタマイズできます。例えばほとんど使わないコマンドは非表示にしたり、特定のコマンドを追加したり移動したりすることができます。
左から順にメニューを選択することで解析まで実行できます
ツールバー
コマンドをボタン化したものです。より早く特定のコマンドにアクセスすることができます。ツールバーはカスタマイズすることができます。例えばよく使うコマンドをボタン化したり、自身で作成したプログラムをボタン化してツールバーに登録することができます。
メッセージウィンドウ
コマンド操作の内容や、エラーメッセージ、リストコマンドなどから取得されるモデルのデータなどを表示します。行ったコマンドの操作や、状態をリアルタイムで確認することができます。少し席を外した際に、どこまで操作をしていたのかがわかるので安心です。また、メッセージはコピーできるので、コマンド操作をまとめて社内の手順書作成にも活用できます。
モデル情報ウィンドウ
解析モデルをツリーで表示します。メニューコマンドをたどらなくても、こちらから必要なコマンドにアクセスできます。また、モデルの表示/非表示の切り替え、選択エンティティのハイライト表示も行えます。
エンティティエディタウィンドウ
選択したエンティティ(マテリアルやプロパティなどFemapで定義できるものの総称)の情報を別ウィンドウで確認できます。また、内容を直接編集することができます。
エンティティ情報ウィンドウ
選択しているエンティティ(マテリアルやプロパティなどFemapで定義できるものの総称)の情報を別ウィンドウで動的に表示します。結果値も表示されますので、画面上で対象のエレメントやノードの結果値を動的に確認することができます。
メッシングツールボックス
メッシュ作成に必要なコマンドがメッシングツールボックスとして集約されています。メインメニューをたどらなくても必要な機能にはここからアクセスできるため、メッシュ作成・メッシュ修正の効率が向上します。
ポスト処理ツールボックス
ポスト処理に関するコマンドがポスト処理ツールボックスとして集約されています。メインメニューをたどらなくても必要な機能にはここからアクセスできるため、ポスト処理の効率が向上します。
グループ、レイヤ
CADソフトなどで一般的なレイヤの他に、グループという機能があります。これは、ノードやエレメント、カーブやサーフェス、荷重や拘束など、Femapで定義できるさまざまなものをグルーピングして、グループごとに選択したり、表示したり、操作を行うことに利用できます。単純な選択ミスを防いだり、選択操作の効率化、表示操作の簡略化につながります。また、グループごとに結果を表示することもできるので、例えば、アセンブリ構造の特定部品での結果表示を簡単に行うことができます。もちろんレイヤ機能を使うこともできます。
元に戻す、やり直し(アンドゥ、リドゥ)
普段、Officeソフトで行っているように、操作を元に戻したり(アンドゥ)、やり直したり(リドゥ)することが可能です。デフォルトでは20回前までアンドゥできます。アンドゥ回数を増やすことも可能です。なお、デフォルトでは、元に戻す(アンドゥ)はCtrl+Zキー、やり直すはCtrl+Shift+Zキーのショートカットキーが割り当てられています。
Teamcenter Share対応
Teamcenter Shareはシーメンスが提供するクラウドストレージサービスです。Simcenter Femapからファイルをクラウド上に保存したり、クラウド上から読み込んだりすることが可能です。
高度なカスタマイズ機能
Femap APIプログラミング
Simcenter Femapでは、オブジェクト指向Femap APIによって、すべてのFemapオブジェクトと機能に、様々なプログラミング言語からアクセスできます。ユーザーインターフェースからプログラムを開発することもできますので、Femapだけで操作を自動化することができます。Excelとの連携も可能です。
プログラムファイル
APIプログラミング機能に加えて、プログラムファイル機能があります。これはFemapのコマンドマクロで、Femapのインターフェース内で操作を記録、編集、デバッグ、再生することができます。簡単な操作で、単純な操作の繰り返しを自動化することができます。
製品詳細のTOPに戻るSimcenter Femap with Nastran 動作環境
ライセンス形態
Simcenter Femap with Nastranには2つのライセンス形態が用意されており、ワークスタイルに応じて選択いただけます。
スタンドアローン版 | ライセンス認証にセキュリティデバイス(USBキー)を使用する製品です。 セキュリティデバイスを付けているWindowsPC1台上でSimcenter Femap with Nastranを利用できます。 |
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ネットワーク版 | ネットワーク環境下でライセンスを共有する製品です。 所有ライセンス数に応じてネットワーク内の複数台のWindowsPCでSimcenter Femap with Nastranを利用できます。 ライセンス管理に一般的なWindowsPC1台をライセンスサーバーとして利用します。 |
動作環境
以下はFemap2406の動作環境です。
OS | スタンドアローン版 |
・Windows 10 (64bit) ・Windows 11 (64bit) |
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ネットワーク版 クライアント、 ライセンスサーバー |
・Windows 10 (64bit) ・Windows 11 (64bit) ・Windows Server 2019/2022 (64bit) |
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CPU | Intel x86互換64bit CPU (Intel 64, AMD 64) | |
メモリ | 16GB以上 ※推奨 大きなモデルでは、少なくとも32GB以上 |
|
ハードディスク | 最小セットアップ 4.7GB 最大セットアップ 7.5GB ※推奨 ソフトウェア使用時100GB以上の空き |
|
グラフィックス | OpenGL4.2対応 ※推奨 AMD Radeon Pro, FireProシリーズ(Radeon, Radeon RXを除く) NVIDIA RTX, A, T, Quadroシリーズ(GeForce, Quadro NVSを除く) |
|
その他 | スタンドアローン版 | USBポート |
ネットワーク版 | ネットワークカード |
※詳細はお問い合わせ下さい。
Simcenter Femap with Nastran 製品構成
Simcenter Femap with Nastran は、Basic Bundleを基本モジュールとし、複数の追加モジュールで構成されます。追加モジュールのご導入には、必ず基本モジュールのBasicが必要です。
追加モジュールとして、Advanced、Dynamic Response、Multistep Nonlinear、Design Optimization、Topology Optimization、Desktop Extensionが用意されています。Advancedには、Dynamic Response、DMP、Super Elements、Aeroelasticity、DMAPがセットになっています。
※DMP、Super Elements、Aeroelasticity、DMAPは単体では販売しておりません。
※Desktop Extensionとは
Simcenter Femap with Nastranでは、Femapを介さずに、直接Simcenter Nastranを実行することも可能ですが、その際、入力ファイルに以下の制約があります。
- 解析実行するPCと同じPC上のFemapから書き出した入力ファイルであること。
- Femapから書き出した後に編集が加えられていないこと。
Desktop Extensionは、この制約を外すことができるオプションです。例えば下記の場面でDesktop Extensionを活用いただけます。
- 過去のNastran入力ファイルやサプライヤーから提供された入力ファイルを、Femapを介さずに直接Simcenter Nastranで解析実行する。
- 入力ファイル内の物性値などを直接テキストエディタで編集して、そのままFemapを介さずにSimcenter Nastranで解析実行する。
※RDMODESとは
Recursive Domain Lanczos Method の略で、大規模な固有モード解析に対して構造分割テクノロジを使用する並列機能です。
標準的なランチョス法と比較し、一般に、精度を落とし少ないモードを計算することで、パフォーマンスを向上させます。
多数のモードで構成される大規模モデルに対して効率的に解析することができます。
モジュール別解析機能
線形静解析 | 固有値解析 | 線形座屈解析 | 熱伝導解析 | ベーシック非線形 | 線形過渡解析 | 周波数応答解析 | スペクトル応答解析 | 複素固有値解析 | メモリ分散並列処理 | 大規模固有値高速解法 | スーパーエレメント | 空力弾性 | カスタマイズ | マルチステップ非線形 | パラメトリック最適化 | トポロジ最適化 | Nastran直接実行 | ローターダイナミクス | |
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Basic | ● | ● | ● | ● | ● | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – |
Dynamic Response |
– | – | – | – | – | ● | ● | ● | ● | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – |
Advanced | – | – | – | – | – | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | – | – | – | – | – |
Multistep Nonlinear |
– | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | ● | – | – | – | – |
Design Optimization | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | ● | – | – | – |
Topology Optimization |
– | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | ● | – | – |
Desktop Extension | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | ● | – |
Rotor | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | – | ● |
※すべてのモジュールで、Basicが必要です。
標準パッケージ
製品 (ダウンロード) |
・ソフトウェア ・オンラインドキュメント (新機能、コマンドリファレンス、クイックリファレンスガイドユーザーガイド、例題集など) ・例題集のサンプルデータ |
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保守サービス
◇バージョンアップ
保守契約期間内にリリースされる新バージョンをお届けいたします。
◇技術サポート
メール/FAXによるSimcenter Femap with NastranのQ&Aを行っております。(原則として電話によるサポートはしておりません。)
Simcenter Femap with Nastranに関する操作方法などについてご質問に回答いたします。
保守契約期間中は、回数制限はありません。
※以下に関するご質問、ご依頼は標準サポートの対象外となります。ご了承ください。
・Femap API プログラムの作成代行、動作チェック
・Femapプログラムファイル(コマンドマクロ)の作成、動作チェック
・モデル作成の代行に該当する質問
◇NSTツール
Femap 標準機能には無い、Femapをより便利にお使いいただけるオリジナルツールをご提供しております。
◇FAQ
よくある質問とその回答について、400件以上のFAQをユーザーサポート専用ページにて提供しております。
◇NSTオリジナルマニュアル
セットアップガイドやワークブックなどをユーザーサポート専用ページにて提供しております。
クラウドサービス(XaaSサブスクリプション契約のみ)
・SiemensのクラウドサービスTeamcenter Shareの利用
・500GB+5GB×ライセンス数 のクラウドストレージ
例)10ライセンス 500GB+5GB×10=550GB
XaaSサブスクリプション ※クリックするとXaaSサブスクリプション紹介ページへ